深い暗闇という穴から見える現実世界は、

本当に

光のように輝いているようにみえる。


高校2年の秋、現実世界のぺけはこの世から消えた。

俺を現実世界につなぎとめていたものは

キューキュー、という名のもう一人の自分。

ギルティの世界だけに存在する自分の姿。

誰もやったことの無い「多人数攻略」をやり、

メールの連絡網役として奔走した1年と半年。

俺はたった一人でサイバースペースをさまよっていた。

キューキューとして掲示板に登場するときが自分がいる証。

ギルティをやっている間は自分が自分でいる時間。

だがその時間は、一日の中でもほんの数時間。

その姿は、夢を見ているシンデレラのようなものか・・・

それが終われば、キューキューは消え、また深い暗闇の中へ。

あのテキストは俺の宝物であり

俺の狂気の産物が生み出した現実逃避の残滓か。

ギルティ、その意味は『罪』

ああ、なんて運命・・・

このゲームにめぐり合ったことが罪なのか、

それとも現実逃避した自分が罪なのか・・・

今でもギルティは好きだ。

このゲームと向き合っている間、

狂気にとらわれた自分(キューキュー)と

今の自分(ぺけ)が交錯する

フシギな気持ちになるのだ。

ギルティなしでは生きていけなかった、それほど好きだったあの頃。

だけど、地獄に叩き落されそうなほど、心のそこでは嫌い。

好きと嫌いの二律背反。

だが、ぺけの本当の罪は違う。

高校2年の秋、ぺけは死んだ。

そして、一つの縁が切れた。

唯一俺を理解してくれた人の縁が切れた。

その名を『親友』

それが俺の

たった一つの心残り。

『親友』よ・・・

俺は生きている。成長している・・・

今日もまた、二人の自分が生きている。

許されぬ罪を背負って、俺は生きている。

いつかこの罪が許される、その日まで・・・

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